上善如水 (老子) 2007年4月24日
今日はいくつかの私の好きな言葉の中からまた一つご紹介させてください。
「じょうぜんは水のごとし」と読みます。
水に関わる仕事をなさる方には、身近な格言かもしれませんね。
この銘柄の日本酒(白瀧酒造)もあるのですよ。
「上善」とは、もっとも理想の生きかたのことで、そういう生き方を
したいと望むなら、水に習うと良いという教えです。
水はどのようなことを私たちに教えてくれるのでしょうか?
〜水には学ぶに足る特徴が三つある〜
(守屋洋著「中国古典一日一言」PHP文庫より)
というその三つの特徴の説明を、より易しいことばに書きかえてみます。
1.水はどのようなところでもその姿を柔軟に変え、丸い器に入れれば
丸くなり、四角い器に入れれば四角くなる。
どんな形の器にも少しも逆らうことがありません。
2.水は、高い所から低い所へ、そしてすみずみにまで流れていきます。
人は低い所に身をおくのを嫌がるものですが、水は低い所、
低い所へと流れていきます。
3.大きな石を動かし、急流となれば硬い岩石を打ち砕くほどの、
地形をも変えるほどの力を秘めています。
「柔軟」「謙虚」「秘めたるエネルギー」の三つです。
水のあり方に学んで、謙虚な気持ちを忘れずに、自己主張をし過ぎない
ようにすると良いですよ・・ということですね。
こうして書いていて私はもう少し書き足したくなりました。
「秘めたるエネルギー」をもった水は、流れることにより、
エネルギーを生み出します。
水は、低い所へ流れ、ぶつかっては自身の形を変えて、その過程で
エネルギーを生み出しています。流れる水は、小石などの摩擦力を
生み出して、とがったものも丸くしてしまいます。溜まっている時には
秘めているけれど、流れるとエネルギーを生み出す・・と。
自動販売機から「あたたかい」という赤い表示が消えはじめました。
「上善如水」・・・日ごろ水には縁がないという方は、飲み物のことを
思ったときに、思い出してみてはいかがでしょうか?
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